◆紛争の内容
単身赴任の夫から突然,離婚調停を申し立てられ,悪条件を呈示されました。
そこで,当事務所「離婚チーム」の弁護士に依頼し,第一回調停から出席しました。
なお,小学6年生の子がおりましたので,養育費の定め方が問題になるほか,不動産や多数の保険の処理が問題となり得る事案でした。
◆交渉・調停・訴訟などの経過
調停では,相手方は0円での解決を望みましたが,まずは財産の開示を要求しました。開示を求める態度を崩さず,時には,調停委員の背後にいる裁判官からの説得を求めました。
その結果,多くの財産が見つかり,財産分与としてお金をもらえる権利があることが判明しました。
◆本事例の結末
子が22歳までの養育費を勝ち取ったほか,わずか4カ月の調停期間で,財産分与として300万円の分与を受け取ることができました。
◆本事例に学ぶこと
離婚する場合には,まずは財産開示を進めるのがセオリーとなります。
その上で,分け方については柔軟に話合うことにより,双方の納得した結果が得られることになります。なお,裁判の手続では,ほぼ決まった方法でしか分け合うことが出来ず,柔軟な解決とはならないこともあり,その場合には,両者に遺恨が残ることにもなりかねません。
従って,できるだけ,裁判ではなく,協議や調停の段階を充実させ,話合いを済ませることが,双方の再出発のためには有益なのかもしれません。