日本ではどれくらいの方が調停離婚をしているのでしょうか?
まず、令和元年の婚姻件数は599,007件でしたが、一方で令和元年の離婚件数は208,496件でした(①)。
令和元年に離婚した夫婦は必ずしも令和元年に結婚した夫婦ではありませんので、この数字同士を比べることに厳密な意味はないとも思われますが、「3組に1組が離婚する」といわれるのはこのためです。
一方、令和元年度の司法統計によれば、調停離婚の総数は22,893件となっています(②)。離婚した夫婦の10組に1組程度の方が、調停を利用して離婚に至っていることが分かります。
割合でみれば少数派ではありますが、年間で2万組以上の夫婦が調停を利用して離婚していると考えると、調停離婚は多くの方に利用されているポピュラーな手段であると言えます。
では、離婚調停を申し立てた場合、どれくらいの期間で結論が出ているのでしょうか。
この場合の「結論」とは、離婚するとの調停が成立した場合のみならず、離婚しないとの調停が成立した場合や、調停が不成立となった場合も含みます。
平成28年の資料(③)によれば、6か月以内で事件終了となることが圧倒的に多く、全体の71.3%を占めており、次いで6か月超1年以内での終了が23.2%となっています。実に約95%の事件が、1年以内には終わっているとの状況です。
また、平均期日回数が3.2回、平均期日間隔(月)が1.7か月とのことなので、イメージとしては、1~2ヶ月に1回程度調停期日が開かれ、双方から資料を提出したり意見を調整したりして、全部で3~4回程度(半年以内程度)期日を行って、7割以上の事件が終了しているとの状況のようです。
この半年あるいは1年という期間は、とても長く感じるかもしれません。
しかしながら、もしかすると、人生100年とも言われる現代で、今後のご自身の人生ために必要な時間なのかもしれません(参考までに、令和元年度の司法統計によれば、70才以上同士の夫婦の婚姻関係事件数は1,200件(④)であり、決して少なくありません。)。
調停離婚の具体的な手続きを知りたい、弁護士に依頼したいという場合はもちろん、離婚をするかどうか、どのように進めるのが良いか等、まだお悩みの段階でも、一度弁護士にご相談されてみてはいかがでしょうか?
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(参考資料)
①令和元年 人口動態総覧
司法統計 令和元年度
②