紛争の内容
妻と離婚を希望する男性から依頼を受けました。自身が契約するマンションに妻が居住し続け、また、妻が自身に対して生活費の支払いを求めてくることをお悩みでした。早期に離婚を成立させることによって、アパートからの退去と生活費の支払いを求めることが無くなるようにする、という方針を決め、事件のご依頼を頂きました。養育費の金額が問題となって紛争が長引きそうな懸念はありましたが、養育費の金額について争う要素が無いという事件の見通しを依頼者の方にお伝えし、早期に離婚を成立させることを優先すべきである、という方針を決めました。
交渉・調停・訴訟などの経過
相手方に連絡をしたところ、相手方が弁護士に依頼をしました。相手方弁護士に離婚の協議を求めましたところ、養育費が未払いになったときに差押えができるよう、離婚調停で調停調書を作成したいので、交渉ではなく調停を希望すると回答されました。差押が可能となるような合意書は公証役場でも作成できる(公正証書と言います。)ので、協議離婚をして公正証書を作成することを希望しましたが、既に調停の申立てをしたという理由で、拒否されました。
調停では、養育費の金額については争わず、速やかに離婚が成立するよう心掛けました。他方、この調停では、大学を卒業する年齢である22歳までの養育費の支払いを求められましたが、夫婦の学歴が共に高校卒業であることを理由に、拒否しました。
本事例の結末
早期の解決を目指した結果、1回目の調停で離婚が成立しました。調停成立後、速やかに離婚届けを役所に提出し、離婚が成立しました。妻はマンションからの退去し、生活費を請求してくることもなくなりました。
本事例に学ぶこと
速やかに離婚を成立させる方法を学びました。
弁護士 村本拓哉