離婚を決断した場合、紛争化することはストレスになりますので、早期に離婚手続きを進めるのがおすすめです。
例外としては、相手方が過度な要求をしている場合や相手が有責配偶者である場合、お子さんがおらず婚姻費用をもらえる地位を失わない方が経済的に優位になる場合もありますが、基本的には、婚姻関係が破綻してしまったら、離婚を早期に進めることが望ましいと考えます。
以下、簡単に離婚を早期に進めたケースを見て参りましょう。
【ケース1】
交渉によりわずか3か月強で協議離婚できたケース
性格の不一致から、専業主婦の妻と別居を開始しましたが、妻は離婚に消極的で復縁を希望しました。もっとも、依頼者は、仕事も忙しく、一緒にいることで夫婦喧嘩を繰り返すことが精神的に耐えられないと考えていました。そのため、可能な限り穏便に離婚を進めたいということで、弊所の離婚専門弁護士が依頼を受けました。
まずは、書面にて離婚の協議をしたい旨をお送りしましたところ、2週間程度で妻側にも代理人弁護士が選任されました。そのため、代理人間で条件を詰めることになりました。ひとまず、当事者としては直接やりとりする苦労をせずに済みました。
話合いの中では、夫は個人事業主であり妻は無職であったため、婚姻費用が一つの争点となりました。しかし、個人事業主としての売上は安定せず、そのことが分かる資料を開示した上で、解決金を提示することとなりました。
交渉としてお受けして3か月強で、離婚条件がまとまりましたので、代理人間で離婚協議書を作成し、調停や裁判をするまでもなく、離婚が成立しました。
交渉では相手方次第で柔軟かつ臨機応変に対応しなければなりません。
特に夫婦関係の問題に関しては、感情的な対立を生んでしまったり、代理人への不信感を極力抱かれないように配慮が必要です。
また全体を見通して、メリットデメリットをしっかりと見据えて交渉をしなければ、相手方代理人とも議論の前提を共有できず、紛争の長期化に結びついてしまうことがあります。
何をどう主張し、何を用意していけばよいか分からない。そんなお悩みをお持ちの方は、是非、グリーンリーフ法律事務所までご相談ください。
【ケース2】
離婚交渉によりわずか2か月で公正証書離婚できたケース(男性側)
妻が「絶対に離婚はしない」と言っていましたが、別居を開始し、継続的に、弊所にてご相談のみお受けしておりました。ある程度の期間が経過したので、夫は、弁護士に依頼し、離婚交渉を開始することにしました。
交渉ですので、丁寧に進めることとし、まずは相手方より心境、不安面を聞き、条件面の交渉に移りました。その結果、条件面を検討していただけたので、折り合いをつけることができました。
その結果、公正証書離婚が成立し、離婚交渉事件としてお受けして、わずか2か月で離婚に至りました。
交渉では相手方次第で柔軟かつ臨機応変に対応しなければなりません。特に夫婦関係の問題に関しては、感情的な対立を生んでしまったり、代理人への不信感を極力抱かれないように配慮が必要です。
何をどう主張し、何を用意していけばよいか分からない。そんなお悩みをお持ちの方は、是非、グリーンリーフ法律事務所までご相談ください。
【ケース3】
提示した高額の離婚解決金を撤回し、減額した上で、受任後2か月以内に離婚ができた事案
共働きの夫婦で、子も成人しており、いわゆる熟年離婚に当たる状況でした。
ご夫婦には、めぼしい離婚原因はなく、一方は、離婚を否定していました。しかし、当初、離婚するなら2000万円を支払う旨を約束がなされておりました。しかし、ご依頼者が考え直してみると、2000万円は到底支払えない金額であると気付きました。とはいえ、自ら言い出した手前、再交渉することもできず、弁護士にご依頼されました。また、できるだけ「早期」に離婚がしたいとの希望がありました。
まずは、相手方との間で、面談を実施するなどして、離婚条件の交渉を進めました。2000万円という提示があったので、当初は、難航が予想されましたが、法律の手続に則った解決の場合の相場とそれとの比較でのメリットを提示し、繰り返し、条件面のやり取りを粘り強く進めました。
その結果、受任後2か月以内に、協議離婚をすることができ、解決金の金額も300万円以上、減額した内容で合意することができました。
夫婦関係にあるとはいえ、一度提示した金額や約束した金額は、一定の基準となり得ます。その後、合理的な理由なく、それよりも低い金額を提示すると、争いになることは必須です。
そこで、法律論や裁判例などを駆使して、適切な条件を提示するためにも、できるだけ早期に弁護士に依頼することは、メリットになります。もちろん、最終的には、裁判で解決するしかなく、別居していないとか、別居後間もないから、とあきらめる必要はありません。弁護士が、落としどころを探り、交渉を進めることで、確かな離婚原因のない事案であっても、早期の離婚という結果に結びつくことは少なくありません。
あきらめずに、一度、弁護士にご相談ください。
【ケース4】
有責配偶者からの約1年の粘り強い交渉により離婚を成立させた事案
ご依頼者は、有責配偶者として夫に慰謝料を支払った後、当事務所に相談されました。
相手方の夫とは別居していましたが、夫のもとには未成年者が2人おりましたので、裁判になった場合には、有責配偶者からの離婚請求が退けられるおそれがありました。
そこで、協議離婚することを目標として、弁護士が受任しました。
ご依頼者は経済的に余裕がありましたので、算定表よりも少し高い養育費を支払うこととし、説得を試みました。また、夫が住んでいる不動産には、ご依頼者を債務者とする住宅ローンが付いていました。そこで、不動産を売却した上、ローンが残った場合にはご依頼者が全て負担する条件で夫には出て行ってもらいました。
粘り強く条件面の交渉を行い、譲歩できるところは譲歩した結果、約1年のやりとりを経て、有責配偶者からの協議離婚を成立させることができました。
有責配偶者からの離婚請求は、たとえ別居期間がある程度の長期に及んでいたとしても裁判において認められない可能性があります。したがって、本事案では、協議で解決することが特に重要な意味を持ちます。
当事務所は、ご依頼者に不利な状況であったとしても決して諦めず、多角的な提案を試み、粘り強く交渉することにしております。そのためには、ある程度の時間がかかることもあります。しかし、結果的に「急がば回れ」という具合に解決に至ることも少なくありません。
【ケース5】
特に離婚原因のない夫婦において約5か月の交渉で離婚を成立させた事案
ご依頼者は、特に夫婦関係にトラブルはありませんでしたが、妻の性格が受け入れられなかったため、別居を開始してすぐに相談されました。夫婦には4人の子がおり、妻が簡単に離婚に応じるとは思えませんでしたので、できるだけ良い条件を提示して早期の決着を図ることとし、示談交渉を開始しました。
ご依頼者には経済的にもある程度余裕がありましたので、子どもの環境を悪化させないことを重視し、住宅ローンの支払いを続けることや算定表よりも2割程度高い養育費を支払うことを提案し、説得を試みました。
交渉期間中、粘り強く条件面の交渉を行い、離婚しなかった場合と離婚した場合のメリット・デメリットを丁寧に説明することにより、約5か月のやりとりを経て、協議離婚を成立させることができました。
離婚問題では、交渉事件で解決できる事案と解決できない事案が存在します。交渉段階で解決できるのであれば、調停や訴訟を行うよりも双方の心理的・経済的負担は格段に少なく済みますので、まずは弁護士を介入して交渉を試みることが望ましいと考えられます。当事者同士の話合いですと、どうしても感情的になったり、離婚問題を考える上で必ずしも必要のない議論に話が流れがちであることは否めません。
当事務所では、ご依頼者に寄り添うことを大原則としつつも、相手方の利益や子どもの利益を総合的に考え、現実的な解決案を提案することが可能です。