紛争の内容
5年以上前から別居状態にあり、配偶者が自分名義のマンションに住んでいる。再三にわたり離婚を申し入れてきたが配偶者が応じてくれないというご相談でした。
協議離婚の可能性を探るという意味で協議離婚の代理人として受任しました。
交渉・調停・訴訟などの経過
配偶者に代理人が就いたことを連絡するとともにこちらの考える離婚条件を具体的に伝えました。
しばらくした後に配偶者から返信があり、不倫を疑わせる事情があるためすんなり離婚するわけにはいかないということでした。
当人に事情を確認したところ、そのような事実はないということでしたので配偶者にその旨説明するとともに、合意可能な離婚条件の模索を開始しました。
配偶者の話を聞いていくうちに将来の生活に不安があるということが懸念材料であるということがわかりましたのでその点をカバーできる離婚条件を提案することができるか協議を行いました。
本事例の結末
その後、何度かのやり取りを経て、マンションの名義変更等を含む離婚協議が成立し、無事、離婚届出を提出することができました。
マンションの名義変更は可能な限り早期に離婚するための条件として納得していただきました。
本事例に学ぶこと
明確な理由は明らかでないが配偶者が離婚をしてくれないケースは多くあります。
当事者間で話し合いを行うも結局感情的な話となってしまい、原因が判明しないまま時間だけが過ぎてしまうというのが典型的なパターンです。
弁護士が介入し、客観的な立場から離婚条件等に関する説明をすることで冷静な話し合いとなり、離婚協議につながるということもありますので、膠着状態を脱したいという場合には一度弁護士に相談することをお勧めいたします。
弁護士 吉田竜二