紛争の内容
夫側からのご相談でした。
精神状況も芳しくなく、何としても妻とは別れたいというご希望でした。
しかし、妻側からは、過大な慰謝料や財産分与、養育費一括払いなど、高水準の要求がなされており、長引くことが想定されました。
とはいえ、長引くのであれば、少しでも早くに交渉を進めたいと考えており、ご自身の性格上、奥様には太刀打ちできないとご不安をお持ちでした。
そこで、弊所の弁護士が依頼を受けることになりました。
交渉・調停・訴訟などの経過
最初に、妻側からの要求が掛かれた文書がありました。
やや難解な主張でしたが、要求を紐解き、法的に当てはめて、「成り立つ主張」と「成り立たない主張」とに分けました。
その上で、「成り立つ主張」については、実務の観点から合理的な反論を加え、「成り立たない主張」については成り立たない理由を明確に伝える内容の受任通知をお送りしました。
その後、一度問い合わせがありましたが、趣旨を明快に説明すると、今度は代理人弁護士から連絡がありました。最初は、離婚調停と婚姻費用分担請求調停を申し立てたと述べておりましたが、その後、主張を繰り返し、こちらの主張が妥当であるとご納得いただき、大幅に譲歩した内容で和解案が提示されました。
夫側としても速く離婚したいと考えていたため、調停前に、離婚協議書を作成、その後、調停は取り下げられ、要点を公正証書にまとめて、離婚が成立しました。
本事例の結末
公正証書作成までは受任後2ヶ月程度はかかりました(公証役場の必要書類具備及び事前の文案合意、日程調整に時間がかかります。)が、離婚成立までは受任後1ヵ月以内に完了しました。
本事例に学ぶこと
ケースバイケースですが、調停が起こされていても、交渉がまとまれば、協議書、公正証書などにまとめることで、調停で離婚をしなくてもよい(その場合、取り下げればよい)ということになります。
早期解決を目指しているのであれば、調停よりも交渉の方が早いことが多いです。
また、相手方からの過大な要求にお悩みの方は、弁護士に相談することをお勧めいたします。そうしないと、相場と比較して、大幅に損をしてしまう可能性があります。
詳しくは、離婚専門チームのある弁護士法人グリーンリーフ法律事務所までお気軽にお尋ねください。
弁護士 時田剛志